ゴルフ会員権の取得方法と、会員が増えることより利益が発生する仕組みについては、関心のない方々にはあまり知られていないのが実情です。そもそも、会員権とは何なのかすらもイメージし難いものでさえあります。まず、或るクラブに一定金額を預けることにより会員となることができ、会員からの其の預託金を元手としてゴルフ場を新設するためのものです。預託金については無利子で一定期間据え置かれるものではありますが、クラブ退会の際に「預託金返還請求権」を以て返還される運びとなります。
元金が保証されているので、預託金さえ用意できればリスクはほぼ無いものです。しかし、ゴルフは昔から「紳士の嗜み」だと喩えられている通り、諸費用を勘案するならば一定水準以上の富裕層の為の遊びだと理解して差し支えないでしょう。そもそも、ゴルフ会員権取得のための為の預託金ないしは入会金を含め、300万円程度かかることもざらにあるものです。なぜそこまで高価なのかを紐解くと、バブル期頃から地価の高騰を見越した富裕層が投資目的でゴルフ会員権を買い込んだことが原因だとされています。
とどのつまり、儲かる仕組みについては日本が経済的に急成長を遂げているさなか、富裕層が時代を見越し先行投資をしたことで大幅な利益を得る仕組みが既になされていたことによるものだと考えられます。お金はあくまで手段であり目的ではないまでも、有閑階級と一般市民との差はいつの時代も拡大してゆく傾向にあることは否めないものですね。